2018年公認心理師試験追試第2問
問2 精神科病院に通院中のクライエントが特定の人へ危害を加える可能性があると判断される場合、公認心理師が最初に行うべき行動として、最も適切なものを1つ選べ。
① ただちに警察に連絡する。
② クライエントの主治医に状況を報告する。
③ クライエントに入院の可能性が高いことを説明する。
④ 犠牲者となり得る人に対して安全な所に身を隠すよう伝える。
⑤ クライエントの家族に、クライエントの行動について注意するよう助言する。
回答は2
これは守秘義務の例外と主治医との連携の二つについて問われています。
守秘義務には例外があり
・自傷他害のおそれがある場合
・虐待が疑われる場合
・ケア会議など、専門家で事例について話し合う場合
・法による定めがある場合
・レセプト請求する場合
・クライエントから明確な意思表示があった場合
となります。この事例の場合他害のおそれがあるため、守秘義務の例外になると考えられます。
では、自傷他害のおそれがある場合にどこに連絡するべきか?についてです。
この問題の場合、精神科に通院しているため、主治医が存在します。そのような場合には主治医との連携が必要ですし、指示を受けなければならないので(第42条第2項)主治医が選択されるべきです。よってこの問題は2が適切と考えます。
主治医がおらず、「あそこの人を殺す」と言っているような場合は警察でしょう。しかし、診断は分かりませんが精神科でフォローされている以上は主治医と話をしておく必要があります。