2018年第1回公認心理師試験第21問
問21 中途障害者の障害受容について、正しいものを1つ選べ。
① 他責を示すことはない。
②一旦前進し始めると、後退することはない。
③ 他者や一般的な価値と比較して自分を評価することが必要である。
④ 障害によって自分の価値全体を劣等だと認知することが必要である。
⑤ショック期の次の期では、障害を認めつつも、一方で回復を期待した言動がしばしばみられる。
回答は5
中途障害者の障害需要についてです。
中途障害者とは先天性ではない障害者のことです。想定されているのは物心ついてから病気やケガで障害者となった場合です。そういった方が病気やケガを受け入れる心理的な流れが障害受容となります。
障害受容は全部で5つの段階からなるとされています。
①ショック期
②否認期(回復期待期)
③混乱期
④受容期
⑤適応期
ただ、このあたりについては、コーンとかフィンクという人たちがそれぞれ似たようなことを言っていてうまくまとめられません。
①他責を示すことはよくあります。「病気になったのは母親の育て方が悪かったからだ!」という統合失調症の人をよく目にします。
②一進一退していきます。何かのエピソードに遭遇して「なんでこんな体になったんだろう」と思うことは良くあります。
③これを求めるといつまでたっても障害の受容にはつながりません。自分は自分と考えていくことが大事です。
④劣等と認知する必要はありません。問題とはいえこれはひどいなあ
⑤ショック期の次は否認期、回復期待期です。この選択肢はそのままその説明になると思われます。
よって答えは5となります。