2019年第2回公認心理師試験第1問
問1 公認心理師の業務や資格について、正しいものを一つ選べ
①診断は公認心理師の業務に含まれる
②公認心理師資格は一定年数ごとに更新する必要がある
③公認心理師の資質向上の責務について、罰則が規定されている
④公認心理師が業務を行う対象は、心理に関する支援を要する人に限定されない
⑤公認心理師以外でも、心理関連の専門資格を有していれば「心理師」という名称を用いることができる
回答は4
まずは資格についてふれます。公認心理師資格は名称独占資格で、業務独占資格ではありません。
・名称独占資格:その名前を名乗れるのはその資格のある人だけというもの。そのお仕事は別に誰がやってもいい
・業務独占資格:特定の業務を行うための資格。その資格がないと、その仕事をやってはいけない。(例:医師、歯科医師、ふぐ調理免許など)
自分は精神保健福祉士ですが、名称独占です。その区別は学生の頃かなり刷り込まれました。。区別は大雑把ですが、上記のように覚えるといいでしょう。公認心理師の場合、「公認心理師」という名称が独占なのですが、法律の中に「心理師」は公認心理師以外は使ってはダメという記載があります。(じゃあ単純に「心理師」でいいじゃんと思うんですけどね・・・)
そして、この業務独占資格の「医師」なのですが、その仕事に診断が含まれます。医師法には医師が行う業務は「医業」とされていて、定義としては「医師の医学的判断および技術が必要な行為を反復継続の意思をもって不特定多数に行うこと」となっています。
通常、診断と言えば「医師の医学的な病気の判断」になります。
続いて業務です。業務については法律に記載されていて
第二条に規定されているのは
一心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること
二心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導、その他の援助を行うこと
三心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導、その他の援助を行うこと、
四心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと
となっていて、クライエントだけではなく、関係者との連携、コンサル、普及啓発活動も含んでいます。
というわけで、問題を見ていきます。
①は医師の仕事
②は臨床心理士を意識してる?
③罰則規定は他の問題で触れます
④限定されていないのは上記の通り、正解です
⑤上記を参考にして誤りだと言えます。
となり回答は4となります。