2018年公認心理師試験追試第3問
問3 公認心理師に求められるスーパービジョンについて、最も適切なものを1
つ選べ。
① スーパーバイザーはスーパーバイジーを評価しない。
② スーパービジョンを受ける際クライエントの許可は必要ない。
③ スーパービジョンはスーパーバイジーの発達段階に合わせて行われる。
④ スーパーバイザーはスーパーバイジーへの心理療法を行う責任を有する。
⑤ スーパーバイザーは気づいたことをすべてスーパーバイジーに伝えることが基本である。
回答は3
スーパービジョンについて
スーパービジョンはベテランの心理師に対して自分の面接のことを報告して指導などを受けることをいいます。それにより、ケースの理解を深めよりよい実践ができるようになることを目指します。
そうはいっても、同僚から「スーパービジョンで泣かされた」と言う話を聞くと逆効果のスーパービジョンもずいぶんあるんじゃないかな?と思ってしまいます。
自分の過去の経験だと運営していた自助グループに宗教関係の問題が発生してどうしようもなくなった時、指導を受けていた人から「つぶせばいいじゃん」と言うようなことを言われました。それが出来たら苦労しないよ、こっちは補助金もらって事業としてやってるんだから引き返せないんだよ!それをわかっててこういうこと言うか?と思って行かなくなりました。(その人は大学教授)必要なことなんだ、と強調されますがベテランの方はそんなに腕がいいんですかね?少なくとも自分は怖くて引き受けられませんよ。
さて、問題の選択肢を見ていきます。
①評価しないと、指導できません
②面接の内容をスーパーバイズで取り扱うのでクライエントにきちんと了解を得ないといけません
③正解。心理職の成長モデルというのがあってそれに基づいてやらないと、効果ないです。
少年野球をやってる小学生にNPBの選手が普段やってることを教えてもちんぷんかんぷんですよ
ね?それと同じことがいえると思います。
④責任を負うのは心理師とその所属している組織です。スーパーバイジーが上司ならそうかもしれない
ですね。
⑤これは適切である3の選択肢と矛盾しますね。気づいたことをすべて伝えるのではなく、相手に合わ
せて選ぶことが大事です。小学生のピッチング指導で「テイクバックをもう少し小さくして打者の動
きに合わせて調整して」と話してもたぶんできないですよね。
となります。
心理職の発達として「6期モデル」というのがあって
第1期 素人援助者期
第2期 初学者期
第3期 上級生期
第4期 初心者専門家期
第5期 経験を積んだ専門家期
第6期 熟練した専門家期
となっています。この発達段階に合わせて指導しましょう、ということになると考えます。