2020年第3回公認心理師試験第29問

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29 糖尿病について正しいものを1つ選べ

①糖尿病は、1型から2型に移行することが多い

②糖尿病の運動療法には、無酸素運動が有効である

2型糖尿病患者に、血糖自己測定(SMBG)は不必要である

④非定型抗精神病薬の中には糖尿病患者には使用禁忌の薬がある

⑤健診でHbA1cの値が6.8%であった場合は、糖尿病の可能性は低い

 

 

回答は4

 

 

糖尿病について。毎回出ているように思います。生活習慣や精神科ではおなじみの疾患ですからね・・・

「精神科でおなじみ」の理由がこの答えである選択肢4なのです。

抗精神病薬は統合失調症の治療に使われます。そのなかに「MARTA」と呼ばれるグループの薬があります。オランザピン(ジプレキサ)、クエチアピン(セロクエル)、クロザピン(クロザリル)が含まれ、とてもよく効く薬とされています。特にクロザピンは「最強の抗精神病薬」と一部で呼ばれています。

この薬の弱点が「糖尿病に禁忌」なのです。副作用として高血糖があり、死亡例も報告されています。特にクロザピンは死亡例が多く、厳重に管理された医療機関で用いられます。(クロザピンの副作用は糖尿病より無顆粒球症が重要)

よく、うちの医者も「ジプレキサ使いたいのに血糖が・・・」とボヤいていることがあります。そんなお薬なので糖尿病に限らず向精神薬の問題でも出題されることがあると思うのでチェックしておく内容だと考えます。

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