枯れた技術の水平思考はケースワークにも応用できると考える
先日発表されたニンテンドーラボ。ダンボールを使ってテレビゲームするっていう予想ナナメ上を行く製品で唸らされましたよ。
うちの子供たちが目を輝かせていたので間違いなくいい商品になるのではないかなと今から待ち遠しいかぎりです。
思わず事前に体験出来るラボキャンプに申し込んでみましたが見事に落選してしまいまきた。
そんな姿を見てふと思い出したのが任天堂の製品開発の理念である枯れた技術の水平思考という概念。乱暴にまとめると既存の技術を組み合わせて新しい使い方や製品を生み出すというもの。その理念の生みの親が故横井軍平氏です。
ふと思い出して図書館から横井軍平ゲーム館という本を借りてきました。
この本は20年前に出されたものですがその内容は今読んでも新鮮なものばかり。
特に第五章は必読です。そんな第五章には
ユーザーは何を求めていないか
すごい商品はユーザーには必要ない
何を外すかを責任をもって言える人にインターフェイスをまかせる
といった内容が書かれてます。これらは自分たちのような援助職の心にも十分に響くものです。
ここで横井軍平氏はクリエイターが陥りがちな技術重視の姿勢に対して懐疑的な意見を述べ、ユーザーが求めているものを適切に提供するための考え方を答えています。
これは私達がケースマネジメントをする際にも心がけなくてはいけない要素だと考えます。世の中には支援者の自己満足としか思えないやり方に固執する事例が多々ありますが、それに対してもこの第五章は警鐘を鳴らしているように感じます。
責任を持っていらないものを外す、これが出来る支援者がどれほどいるか?自問自答せざるをえません。
この十年で障害福祉サービスは大きく様変わりしています。選択肢が増えた分、不必要なサービスを組み込むことも増えたように感じます。
畑違いの分野の書籍ですが機会があれば一読する事をオススメします。