第19回 平成29年1月 精神保健福祉士 国家試験 過去問 第1問
問題1
平成「27年版自殺対策白書」(内閣府)に基づく自殺に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
1 自殺死亡率は米国、英国と比べて低い。
2 自殺者数は40歳代から60歳代の男性で全体の4割近くを占める。
3 自殺者数は20歳から39最までの死因の第2位である。
4 自殺者数でみると自殺の原因・動機として経済・生活問題が最も多い。
5 自殺数では1998年(平成10年)から2014(平成26年)まで年間3万人を超えている。
解説
自殺問題がメンタルヘルスと関連付けられて久しいせいかこんな問題が。
それぞれの選択肢について解説すると
1 自殺死亡率は英国、米国と比べて低い
↓
高いです。上位10位以内に日本はランクしています。
それ以外の上位の国は旧ソ連の国が多いですね。ウオッカの飲みすぎ?
2 自殺者数は40歳代から60歳代の男性で全体の4割近くを占める。
↓
設問の書き方が紛らわしいですが、
自殺者の40%が40~60歳代の男性ということです。
3 自殺者数は20歳から39最までの死因の第2位である。
↓
第1位が正解です。死因の第2位は事故死になっています。
4 自殺者数は1998年(平成10年)から2014年(平成26年)まで年間3万人を超えている。
↓
平成23年頃から3万人を割り込んでいます。
というわけで正解は2となります。
<解説と感想>
興味のある人は下に平成27年自殺対策白書のリンクを貼っておくのでよく読んでください
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/index.html
自殺に関しての問題ですが、自分は
「厄介な問題を精神保健分野に押し付けた」
というのが国の自殺対策への印象です。
設問にあるとおり、自殺者数は平成23年くらいから減少しています。
その理由としてはリンクにある自殺対策白書の中では
失業率の低下が挙げられています。
このころにはアベノミクスがスタートしています。
景気が良くなって自殺者数が減った
これが真実でメンタルヘルスはそこまで関係なかったんじゃないですかね。
メンタルヘルスだけが頑張っても駄目だったわけで。
景気対策こそが自殺対策の肝だったんじゃないか?
そこらへんをきちんと検証してほしいと思います。