肩こりとうつ病
何年か前に厚労省がうつ病の啓発で「肩こりなどもうつの症状です」といったポスターを出して批判を招いたことがあった。確かに「肩こりはうつ病ですよ~」ととれるので不適切だったのだろうが、自分は残念だった。なぜかというと、うつ病が重かった時に自分が苦しんだものがまさに「肩こり」だったからなのだ。
自分の場合、不眠ととにかくひどい肩こりに悩まされた。肩だけでなく腰やふくらはぎのあたりも常に疲労している感じであった。そのせいで少し歩くとすぐに体が棒のようになるといった状態であった。通勤するだけで体が限界になるような感じであった。
時間とお金があればリラクゼーションサロンに行って体をほぐしてもらっていた。今思うとずいぶん散財したと思う。
疲労が目立つタイプのうつ病だったんだろうと思う。今でも調子が悪いと肩と腰が何とも言えない重さになり体が動かなくなる(ように感じる)。これが時折みられるから自分はまだ抗うつ薬を予防的に服用しているのだ。
そんなわけであのポスターを見たとき、自分はかなりうれしくなった、自分のことを少し理解されるかな?という期待があったんだと思う。
治療を開始した時に肩や腰の痛みがひどいと訴えても主治医は何もしてくれなかった。「整形外科に行くように」としか言われず、寂しい思いをした記憶がある。医師としては正解なんだろうけど、もう少し辛さを理解してほしかったように思うよ。ホントにしんどかったんだから・・・
結局一番効果があったのは消炎鎮痛剤だった。インテバンを毎日使って仕事に行っていた。プラセボもあったかもしれないし、うつ病自体が改善していって肩こりも改善したのかもしれない。
ちなみにいまだにインテバンは手放せないで愛用している。疲労がたまってきたときに使用すると
自分のようなつらい体験をした人はほかにもいると思う。うつ病の症状って多様だからね。教科書通りの病状じゃない人もいるよね。そのあたり理解が進むと嬉しいものである。